【60代は要注意】歩幅が狭くなったら身体からのサイン?理学療法士が教える「歩く力」の守り方
「最近、歩くスピードが遅くなった気がする」
「以前より歩幅が小さくなった」
「横断歩道を渡るのが少し不安になってきた」
「気づくと小刻みに歩いている」
60代を迎えてから、このような変化を感じていませんか?
こんにちは!
本八幡駅徒歩1分の整体院 彩(IRODORI)/リハビリジム 彩、理学療法士の臼井です。
私たちは、
「延命より延動」
を理念に、健康寿命だけではなく「移動寿命」を延ばし、100歳まで自分の足で歩き続けられる身体づくりをサポートしています。
今回は、60代以降にぜひ確認していただきたい「歩幅の変化」について、理学療法士の視点から分かりやすく解説します。
■「歩幅が狭くなった」を年齢だけのせいにしないでください
歩幅は、単純に脚を大きく前へ出せば広がるものではありません。
歩くためには、
・股関節がしっかり動く
・お尻の筋肉で身体を支える
・ふくらはぎで地面を押す
・足首が十分に動く
・体幹で姿勢を保つ
・左右の脚へスムーズに体重移動する
など、さまざまな機能が連動しています。
そのため歩幅が以前より狭くなってきた場合、身体のどこかの動きや支える力が低下しているサインかもしれません。
■なぜ60代から歩幅が狭くなりやすいのか?
① 股関節が動きにくくなっている
歩幅を作るうえで非常に重要なのが**股関節**です。
歩くときには、脚を前へ出すだけではなく、後ろ側へ伸ばす動きも必要です。
ところが、長時間座る生活や運動不足などが続くと、股関節の前側が硬くなり、脚を後ろへ残しにくくなることがあります。
すると、
**脚が後ろへ伸びない
↓
身体を前へ送り出しにくい
↓
歩幅が小さくなる**
という変化につながります。
「大股で歩けばいい」という問題ではないのです。
② お尻やふくらはぎの「押し出す力」が低下している
歩行では、前に出す脚だけを見てはいけません。
実は重要なのが後ろ側の脚です。
お尻やふくらはぎ、足部などが連動することで身体を前方へ運びます。
この働きが弱くなると、
「足を前に出しているつもりなのに進まない」
「歩くスピードが以前より遅くなった」
という状態につながることがあります。
③ 足首が硬くなっている
意外と見落とされるのが**足首**です。
足首が十分に動かなければ、歩行中のスムーズな体重移動が難しくなります。
さらに、つま先が上がりにくくなると、足先が床や小さな段差に引っかかる原因にもなります。
「歩幅が小さくなった」+「最近つまずくようになった」
という方は、足首の動きも確認してみることが大切です。
④ バランスを崩すことへの不安
筋力だけが原因とは限りません。
一歩を大きく出すためには、一時的に身体の重心を移動させなければなりません。
バランス能力が低下してくると、身体は無意識に、
「転ばないように小さく歩こう」
とすることがあります。
その結果、歩幅が小さくなり、さらに歩くスピードまで低下してしまう場合があります。
■歩幅の減少と「フレイル」
60代以降で知っていただきたい言葉の一つが、
「フレイル」
です。
フレイルとは、加齢などによって心身の活力が低下し、健康な状態と要介護状態の中間にある状態を指します。
歩行速度の低下は、フレイルを評価する際にも確認される重要な項目の一つです。
だからこそ、
「以前より歩くのが遅くなった」
という変化を、単なる年齢のせいで終わらせないことが大切です。
■歩幅だけを無理に広げないでください
ここは非常に重要です。
歩幅が小さくなったからといって、
「今日から大股で歩こう!」
と無理に脚を前へ出す必要はありません。
股関節や足首の動きが十分でない状態で無理に歩幅を広げると、身体を反らしたり、腰や膝に余計な負担をかけたりすることがあります。
大切なのは、
「なぜ自分の歩幅が小さくなったのか?」
を確認することです。
■今日からできる!歩く力を守る3つのポイント
① 股関節を動かす
椅子や壁など安定したものにつかまり、片脚を無理のない範囲で後ろへ引きます。
腰を大きく反らすのではなく、**股関節の前側が軽く伸びる程度**で十分です。
痛みが出る場合は中止してください。
② かかと上げ
壁や椅子につかまりながら、ゆっくりとかかとを持ち上げます。
勢いをつけず、
「上げる→ゆっくり下ろす」
を繰り返します。
歩行時に身体を前へ送り出すために必要な、ふくらはぎ周囲の働きを促します。
転倒しないよう、必ず安定した場所で行ってください。
③ 「後ろ脚」を意識して歩く
歩幅を広げるとき、
「前へ大きく踏み出そう」
と考えすぎないこともポイントです。
無理のない範囲で、後ろ側の脚から身体が前へ移動していく感覚を意識してみてください。
ただし、痛みやふらつきがある方は、無理に歩き方を変えないことが大切です。
■こんな変化が重なっていたら一度身体を確認しましょう
歩幅だけでなく、
・以前より歩く速度が遅くなった
・何もないところでつまずく
・階段で手すりを使うことが増えた
・片脚立ちが不安定になった
・歩くとすぐ疲れる
・外出する機会が減った
・歩くこと自体に不安を感じる
このような変化が重なっている場合は、身体の状態を一度確認することをおすすめします。
特に、急に歩き方が変わった、片側だけ力が入りにくい、しびれや強い痛み、めまいなどを伴う場合には、運動だけで解決しようとせず、医療機関へご相談ください。
■「100歳まで自分の足で歩く」ために
歩く力は、ある日突然ゼロになるわけではありません。
その前に、
歩幅が狭くなる。
歩く速度が落ちる。
つまずく。
階段がつらくなる。
外出が減る。
そんな小さな変化が現れることがあります。
だからこそ私たちは、
痛くなってからではなく、歩けなくなる前から身体を整えること
が大切だと考えています。
整体院 彩/リハビリジム 彩では、単に筋肉をほぐすのではなく、理学療法士の視点から姿勢や歩行、股関節・足首の動き、筋力、バランスなどを確認し、その方に必要な運動をご提案しています。
「最近、歩幅が狭くなった気がする」
その小さな気づきが、これからの10年、20年の歩く力を守るきっかけになるかもしれません。
延命より延動。
100歳まで自分の足で歩ける身体を、一緒につくっていきましょう。
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臼井 宰介(うすい さいすけ)
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