こんにちは!
理学療法士の臼井です。
内転筋の筋トレで整ったボディーラインとスイスイ歩ける下半身をゲット!使いにくく衰えやすい筋肉なので、筋肉量が少なめな50代以降の女性は積極的に鍛えておきましょう
女性が内転筋を鍛えるメリット
内転筋とは、太ももの内側にある筋肉群のこと。「大内転筋」「長内転筋」「短内転筋」「恥骨筋」「薄筋」で構成されていて、主に脚が外側に広がらないように抑える役割と、前後に出た脚を元に戻す役割を担っている筋肉群です。 女性は男性と比べて筋肉量が少なく、50代から急激に落ち込むといわれていますが、早いうちから内転筋を鍛えておけば、女性にうれしいさまざまなメリットが得られます。 ここでは、女性が内転筋を鍛えるメリットを紹介します。
■シャキッとした歩行に導く 筋力が低下すると股関節が外側に開き、歩くときに足の外側に重心がかかるようになり、O脚や太ももの外側が張り出しやすくなります。 ガニ股になっている人は、内転筋の筋力が弱まっている可能性があるため要注意!靴底の外側のみがすり減っているようであれば、足の外側に重心がある可能性が高いです。 普段の生活の中で正しい姿勢を意識することも重要ですが、筋トレで内転筋を鍛えると、股関節まわりの筋肉バランスが調整され、体の中心で重心を取れるようになり、シャキッと歩けるようになるでしょう。 また、内転筋は骨盤を下から支える「骨盤底筋」や「腹筋群」と連動しているため、体幹を使って動けるようになり、骨盤が安定して股関節の動きもよくなります。
■骨盤底筋も同時に鍛えられる 内転筋は内閉鎖筋を経由して骨盤底筋と連動して働くため、内転筋を鍛えれば、同時に骨盤底筋も鍛えられます。 骨盤底筋とは、骨盤の底にあるハンモック状の筋肉です。 尿道や肛門を締めたりゆるめたり、排尿や排便をコントロールしたりする役割を担っています。衰えると姿勢が悪くなるだけでなく、頻尿や尿失禁の原因にもなります。 骨盤底筋は自分の意志でコントロールできる「随意筋」であるものの、意識的に動かすことが難しい筋肉です。 咳やくしゃみをしたときや、重いものを持ったときなど、ちょっとしたタイミングで尿漏れした経験のある人は、連動している内転筋と一緒であれば鍛えやすいため、トレーニングで鍛えることをおすすめします。
■ボディラインが整う 内転筋を鍛えると、内もものたるみが引き締まって下半身がすっきりとしてきます。 おなかの深い部分にあるインナーマッスルや横隔膜にもつながっているため、内転筋が使われずに硬くなると、筋肉の働きが悪くなって下腹がぽっこりと出て、体型全体が崩れてしまいます。 そこで内転筋を鍛えることで、おなかの筋肉も強化されてスッキリとしたボディラインに。 ひざも外側に開きにくくなって脚の歪みが改善され、内ももの筋力が向上することで、O脚やX脚も整います。 さらに、普段あまり動かす機会のない筋肉が活発になり、血流やリンパの流れが促進され、むくみのない体を手に入れられる効果も。 内転筋は比較的大きな筋肉であるため、鍛えることで基礎代謝が上がり、痩せやすい体になるでしょう。
自宅で簡単にできる「内転筋」筋トレメニュー
やり方
①横になり、床に近いほうの腕は肘をついて身体を支える
②床から遠いほうの脚を曲げて腰のあたりに置く
③曲げた脚の足首を床から遠いほうの手で握る
④床に近いほうの脚は膝を伸ばす
⑤伸ばした脚を床から遠ざけるように上げる
⑥上げ下げを10回ほど繰り返す
あまり高く上げる必要はないので、レッグアダクションも勢いは付けず筋肉の力を使ってゆっくりめに上げ下げするのがポイントです。苦しくなってくると伸ばしている膝が曲がってきて膝が上を向きがちですが、まっすぐ伸ばして膝は正面にくるように気を付けましょう。

臼井 宰介(うすい さいすけ)
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