🌈 延動文化｜学習と動作の書き換えシリーズ

第2回：正しい歩行を身につける“動作再教育のステップ”

動作は、一度覚えただけでは変わりません。

前回の「姿勢の記憶」でお伝えしたように、身体は 繰り返した動作を“正しいもの”として脳に刻み込む 仕組みを持っています。

 

つまり、

正しい動作を学び直すには「段階」が必要 です。

 

そのプロセスこそ、延動文化が大切にしている

「動作再教育（Re-Education）」のステップです。

。

 

🔵 なぜ動作は「再教育」が必要なのか？

 

私たちは無意識のうちに、毎日同じ動き方を繰り返しています。

 

・座り姿勢

・立ち姿勢

・歩き方

・荷物の持ち方

・階段の上り下り

 

これらが積み重なることで、

脳は“それが自分の正しい動き”だと覚えてしまう のです。

しかし、その動きが誤っていた場合……

✔ 腰痛

✔ 肩こり

✔ 膝痛

✔ 猫背

✔ 反り腰

✔ 疲れやすさ

といった症状が生まれます。

 

だからこそ、

脳の「動作の記憶」を書き換える＝再教育が必要 なのです。

🔴 動作再教育の4ステップ

 

延動文化では、動きを書き換えるプロセスを

「赤 → 黄 → 緑」の3色で表現しています。

 

そして実際の変化の裏側には、次の4つのステップがあります。

1️⃣ 意識して正しい動きを学ぶ（Learning）

 

まずは「今のクセ」と「正しい動き」の違いを知ること。

当ジムでは AI姿勢分析 を用いて、

✔ 重心のズレ

✔ 骨盤の傾き

✔ ねじれ

✔ 歩行パターン

を数値化し、本人が“理解できる形”で提示します。

 

理解できる＝修正できる準備が整う ということ。

 

ここが最初の赤色の段階です。

2️⃣ 正しい動きを繰り返し、脳に再入力する（Practice）

 

次は「練習」の段階。

正しい動きを、繰り返し、繰り返し、繰り返し行います。

 

このとき重要なのは、

回数ではなく“質”。

 

質の良い動きを少ない回数で学習するほうが、

何百回も誤った動作を続けるより圧倒的に速く書き換わります。

 

黄の段階です。

3️⃣ 無意識で再現できる状態になる（Automatic）

 

繰り返し正しく練習すると、

「意識しなくても自然にできる」状態になります。

 

これが脳の自動化。

 

・歩くとき

・立ち上がるとき

・階段を上がるとき

 

ふとした瞬間に

「さっきの動き、前より自然にできたな」

と本人が感じ始めるのがこの段階です。

 

身体が変わる“成功体験”が得られ、緑に近づきます。

4️⃣ 生活の中で完全に習慣化する（Habit）

 

最後は、

正しい動きが生活動作として当たり前に使われる段階。

 

ここまで来て初めて、

「動きが書き換わった」といえます。

 

習慣化は時間がかかりますが、

逆にいえば この段階に入れば再発しない身体が手に入る ということ。

 

延動文化がもっとも大切にしているのが、この習慣化です。

🔵 年代別「動作書き換えスピード」の違い

 

第1回でも触れましたが、年代によって書き換え速度は異なります。

 

◎ 20〜30代：2〜4週

◎ 40〜50代：4〜8週

◎ 60〜70代：8〜12週

◎ 80〜90代：12〜16週

 

しかし、結論はひとつ。

 

変わらない人は誰ひとりいない。

 

88歳で転倒から復活した事例が、その象徴です。

🔴 動作再教育は「人生を取り戻すプロセス」

 

正しい動きを学ぶと、

姿勢が変わり、歩きが変わり、痛みが減り、

生活の質（QOL）が向上します。

 

延動文化が目指すのは、

「延命より延動」

——ただ長く生きるのではなく、“動ける人生”を増やすこと。

 

動作の書き換えは、その入り口です。

✨次回・第3回

 

「歩行の再発メカニズム」— なぜ痛みや不調は何度も繰り返されるのか？

を解説します。