🧭 第3回：教育現場で育てる「動ける力」 ― イギリス・北欧に学ぶ“身体リテラシー教育”

 

「子どもの運動神経は生まれつき」

――そう思われがちな日本ですが、世界ではまったく逆の考え方が主流です。

 

“動ける力＝身体リテラシー（Physical Literacy）”は教育で育てるもの。

イギリス、デンマーク、フィンランドなど北欧諸国では、すでに学校教育の中に「姿勢・バランス・歩き・体の使い方」の授業が組み込まれています。

 

 

🌍 1. イギリスの“姿勢と品格”を育てる教育

 

イギリスでは、小学校で「Straighten Up UK」という姿勢教育プログラムが導入されています。

 

背骨の動き

 

立ち方・座り方

 

呼吸とバランスの整え方

 

 

これらを“読み書き”や“算数”と同じ「生きる基礎能力」として教えています。

正しい姿勢は集中力を上げ、学力にも影響するという科学的根拠も背景にあります。

 

 

🇩🇰 2. デンマーク・北欧の“動作リテラシー教育”

 

北欧諸国では「運動＝スポーツ技術」ではなく、

“身体の使い方”そのものを教育する 発想が基本です。

 

歩く

 

しゃがむ

 

ひねる

 

バランスを取る

 

全身を連動させる

 

 

これらを“学ぶ力”として育成し、運動が苦手な子も得意な子も「正しく動ける身体」を身につけます。

 

 

🇯🇵 3. 日本の体育に足りない“学び”の視点

 

日本の体育は「競技」や「テスト」が中心。

結果として、運動が苦手な子はさらに苦手になり、姿勢の崩れ・体力低下が年々深刻化しています。

 

「姿勢が悪いから注意する」

「走り方が変だから直す」

 

――この“結果だけを指摘する指導”では、身体は変わりません。

 

身体は**脳と同じ“学ぶ器官”**であり、「学習プロセス」が必要なのです。

 

（第2回で扱った“誤った学習＝クセが再発する理由”と接続）

 

 

🤖 4. AI姿勢分析は“教育ツール”になり得る

 

延動文化では、AI姿勢分析を単なる診断ツールではなく、

「動作を学ぶための鏡」 として活用しています。

 

どこに重心があるか

 

骨盤がどう回旋しているか

 

左右差はどれくらいか

 

どの関節が硬く、どこが働いていないか

 

 

すべてを“見える化”することで、子どもでも理解できる【認知→再構成→自動化】の学習プロセスが成立します。

 

つまり、AIは身体の“学び直し”を支える教育機器なのです。

 

 

🌈 5. 延動文化が目指す未来 ―「姿勢教育×AI×理学療法士」

 

学校や家庭に“姿勢教育”が広がれば、

未来の子どもたちは「ケガをしない」「疲れにくい」「集中できる」「動ける大人」に育っていきます。

 

そしてそれは、

“延命ではなく、動ける時間を延ばす”延動文化の本質です。

 

体は学び直せる――

教育が変われば、社会の健康が変わる。

 

延動文化は、その架け橋になることを目指しています。

 

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